リウマチとは、関節に炎症がおこり、腫れて痛む病気です。
膠原病の中で最も多い疾患です。
リウマチは、免疫の異常によって起こります。
しかし、その原因は不明です。
発症頻度は、200人に1人と膠原病の中で最多です。
また、統計上、男性1に対して女性4と、女性の患者様が多くなっています。
関節に障害が集中し、多発性の関節炎や関節痛、関節の変形が起こります。
また、血管炎や腎臓病など関節以外の症状が出ることもあります。
多発性の関節の痛みがあるもの全てがリウマチではありません。
ほかの膠原病である可能性もあります。
変形性関節炎、感染性の関節炎、腱鞘炎、痛風、骨粗鬆症なども同じような症状がでます。
症状から自己診断でリウマチと判断せずに、当院もしくは近くの専門医で診察を受けてください。
リウマチ熱と命名されている病気は、溶血性連鎖球菌の感染によって起こります。そのため、リウマチと直接関係がありません。
咽頭炎、関節炎の症状のあと、心臓の筋肉や弁の異常を起こすことがあります。
リウマチ熱と診断された場合、心臓に異常を起こす病気のため、循環器科の病院へご紹介し、最適な医療サービスが受けられるように応対します。
リウマチの診断基準は、以下の7項目中、4項目以上を満たした場合です。
「人間ドックでリウマチ反応が出たのですが、リウマチでしょうか?」と心配される患者様がいます。
リウマチ反応が出たことは、リウマトイド因子が検出されたことを示しています。
リウマトイド因子は、リウマチの患者様の4分の3にみられます。
しかし、健康な人にも、感染症の患者様にも認められることがあり、必ずしもリウマチであるとは限りません。
リウマチ反応がでた場合、当院もしくは近くの専門医に受診してください。
薬物療法は大きく3つにわけることができます。
薬の服用にあたっては、副作用がありますので、慎重に検討すべきです。
リウマチ治療で最も使用頻度の高い薬です。抗炎症剤には、ステロイド剤、非ステロイド系抗炎症剤があります。
ステロイド剤:
抗炎症作用も強く、免疫抑制作用もありますが、副作用の問題もあり、第一選択剤とはなっていません。
非ステロイド系抗炎症剤:
皆さんがよく知っているバファリンやボルタレンもこの仲間です。即効性があることや、比較的重篤な副作用が少ないことなどから多用されます。種類が多く、どの薬をどのように使用するかは、患者様の症状によって考えます。
免疫調節剤とも呼ばれ、免疫を介しリウマチの進展を抑え、炎症や疼痛を改善させる薬です。効果が現れるまでは時間がかかり、数週間単位で様子をみます。
効果がでると効果は持続し、併用薬剤の減量につながります。
また、効果の持続は関節障害の進展を阻止するのにも有効です。
しかし、重篤な副作用が起きることや長期使用しても効果のない患者様がいること、徐々に効果が薄れていく患者様がいることは事実です。
従来、抗癌剤として使われてきた薬です。免疫を抑制し、リウマチの進展を抑える目的で使用されます。
抗リウマチ剤と似ていますが、効果がより確実であったりするため、最近使用頻度が多くなりつつあります。
しかし、効果が出てくる薬の量と副作用が出てくる薬の量が近いことや副作用も重篤なものが多いことなどから、使用に際しては副作用チェックのための検査が必要になります。
バイオテクノロジーを使って開発された新しい薬です。生物が産生した蛋白質から作られています。
関節リウマチの炎症や腫れ、骨・軟骨などの関節破壊を引き起こす原因物質を抑えることによって効果を発揮します。リウマチそのものを完治させる可能性をもった薬です。
投与にあたっては、副作用、高額な費用に関し医師からの説明を聞く必要があります。
関節機能の維持にはリハビリテーションが必要です。
運動療法としてリウマチ体操などがあります。リウマチ体操の詳しい情報は、下記のホームページをご覧ください。
日常生活で使用する装具や生活補助用具なども知っておくと便利です。
リウマチ情報センター
http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/index.html
リウマチe-ネット
http://www.riumachi.jp/
参天製薬ホームページ
http://www.santen.co.jp/ra/advice/body.shtml
保険福祉広報協会
http://www.hcr.or.jp/
内視鏡を使用した滑膜切除術や人工関節置換術などがあります。
手術は、熟練の整形外科のもとでおこなうことをおすすめします。
手術した関節は良くなったが、他の関節への負担が大きくなり、関節障害を発症した例があること。現在使用している薬剤の副作用について熟知している必要があるためです。
当院では、熟練した整形外科の医師をご紹介します。