高齢になるほど死亡原因に占める「肺炎」の割合が高くなります。2001年、日本では、約85000人が肺炎で死亡しているが、そのほとんどが65歳以上。肺炎の原因の多くは細菌、その半数近くが「肺炎球菌」であったそうです。
「肺炎球菌」はどこにでもいる細菌ですが、高齢になるにつれ、身体の抵抗力が衰え、風邪などで気管支が弱ってくると肺内に入り肺炎を発症します。
アメリカでは65歳以上のワクチン接種率は60%を超えており、ワクチン接種で肺炎による死亡を相当押さえ得ると考えられています。
インフルエンザワクチンと併用することで効果が上がることが海外データで証明されています。(肺の状態の悪い高齢者に肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンを接種したところ入院を63%、死亡を81%減少させたという報告もあります)
文献では有効率60~80%、5年間有効といわれています。
副作用のほとんどが注射部位の痛みです。ごくたまに発熱などが出現しますが、ほとんどは、3日以内に消失する軽いものです。